1.人も会社もハダカで歩かない・歩けない

  1. 人も会社もハダカで歩かない・歩けない

 

人はハダカで生まれる。貧富・地位に拘(かかわ)らず分け隔(へだ)てはありません。そもそも人間の祖先である猿や動物がそうですので、太古から不変(ふへん)普遍(ふへん)、未来も・・・。

動物は、次第に産毛が太く長く、肌が厚く固い皮となって外敵から身を護る。人は脳の発達により産毛が生え、皮も厚くはなるが退化。「羞恥心」が芽生え衣服を身につけ、環境や外敵から身を守る。そして、属する国、地域、組織の規範・慣例に従って生活している。

動物と異なり、人には羞恥心や自尊心があり、人に良く見られたいという欲求から、成長につれてT時、P場所、O機会に応じて、見栄えに気遣い、身嗜みを整えるのです。他人に言えない秘密もできる。従って「人はハダカで歩かない」し、法令・慣習によって「裸で歩けない」のです。

会社もハダカで生まれる・・・起業し、法人と呼ばれる。法人は、権利・義務を持つ。成長につれて社内のルールを決め、護るべき規範を作る。企業存続には“社外秘”が出来る。例えば、特許・製造ノウハウのようなコア技術や戦略の核心部分や社員にも言えない恥部も出来る。どんなに情報公開といっても自ずと限界がある。会社もハダカでは歩けないのです。

人が気候や環境・外敵に対して服装(ドレスコード)を変えるように、会社も内部環境や政治経済などの外部環境に応じて、外見を処して経営する必要があります。TPOに基づいて適切な行動規範を身に付けなければなりません。

「情報公開」「透明性」とは、ハダカになることではなく、人の有り方と同じように適切な身嗜みなのです。会社を、実態より美しく見せることは、パーティに際して、念入りに化粧し普段より華麗に服装を整え、華美に着飾るのと何等変わることはありません。むしろ、顧客のために本来の自分の姿をより素晴らしく見ていただく趣旨であれば望ましく、会社もそうあるべきです。それが、相手への敬意の顕れでもあり、おもてなし精神の発露とも言えましょう。